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2021.12.21.

【令和3年の酒造りと推薦酒・杜氏編】純米蔵宣言から20年の節目。福光屋の歴史396年の+1年を創造する

令和3酒造年度の酒造りは、2021年9月の甑立てから本格的に始動しました。COVID-2019によって清酒業界全体がダメージを受けながらも、生産石高1万石以上の計画のもとに無事に酒造りができることは、醸造蔵・壽蔵として率直に喜びです。だからこそ、時代に求められる味わいの創造、価値のある酒造りをしなければ…という強い思いをもって今期の酒造りを迎えました。
折しも今期は、福光屋が「純米蔵宣言」を発してから20年、板谷和彦が杜氏に就任して10年の節目の酒造りになります。また、令和3酒造年度から、頭、代司、酛屋の三役制が導入されました。さらなる酒造りの発展、幅広い視野をもつ蔵の運営を目指して酒蔵の改革も実を結びつつあります。
壽蔵を率いる杜氏をはじめ、三役に就任した蔵人に今期の酒造りについて聞きました。

【プロフィール】板谷和彦

酒造歴31年。大学で土壌肥料学を学び、農業改良普及の一環として酒米の栽培に関わることを希望して福光屋に入社。入社直後から酒造閑期の夏場には、兵庫県中区坂本にある山田錦の契約栽培農家の元へ毎年通い、深い信頼関係を築く。2012年壽蔵杜氏に就任。酒造技能士1級、清酒専門評価者。

【杜氏とは】
1625年創業の福光屋の醸造蔵・壽蔵を率い、酒造りを取り仕切る最高責任者として蔵元の経営方針に従い、醸造のすべてを創造する。醸造方針を打ち出し、酒質に合わせた配合・仕込み計画を立てるなど、酒造りの指針を示すための情報収集やデータ解析も行う。福光屋は丹後杜氏、越前糠杜氏、能登杜氏の系譜を辿る。

【令和3酒造年度に向けて】
新しい味わいの探求をさらに進め、変化する時代を冷静に捉え、福光屋の強みをはっきり表現することが今期のテーマです。一つは“旨くて軽い”純米酒の味わいの表現、もう一つは熟成という個性を楽しむお酒の味わいの表現。その2つのジャンルの“味わいの探求”を進めたいと考えます。純米蔵宣言から20年目、杜氏に就任してから10年目の節目でることを心に留め、杜氏として福光屋の歴史396年の+1年、この1年を創ることに注力するつもりです。

【「杜氏」として薦める日本酒】

加賀鳶 純米大吟醸46 百万石乃白

石川県が10年以上の歳月をかけて開発した独自の酒米・百万石乃白を100%使用した純米大吟醸。初めてこのお米に出会い、醸したのは平成30酒造年度とわずか3年前。酒米として長い歴史をもち、壽蔵で常に使用している山田錦などと比べて圧倒的に未知の部分が多く、酒米の出来も年々進化しています。お米の進化に合わせ、造りを毎年アップデートしながら味わいを成長させる面白さがあります。

令和2酒造年度 金沢国税局 酒類鑑評会 優等賞 純米大吟醸 福正宗

現時点での壽蔵の“最新の純米大吟醸”を表現している1本。昨期の令和2酒造年度(令和2年7月〜令和3年6月)の仕込みの中で、最高レベルの山田錦のみを使用し、手仕事による技と心をすべて注いで醸した鑑評会出品酒です。壽蔵の蔵人全員の力を合わせた純米大吟醸の最高到達点であり、唯一無二の味わい。

◎福光屋公式オンラインショップは、完売いたしました。